フリーランス よもやま話

YouTubeに動画投稿して1ヶ月で実感した9つのこと。

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昨年末にstudio9は動画にも力を入れます!と宣言しておよそ1ヶ月。15本の動画をアップできたのですが、この間感じた事を感じた事、分かった事を書いていこうと思います。

これからYouTubeを始めようかなーと思っている人に参考になれば幸いです。

機材や編集環境、メインで運営しているブログ、studio9との比較などについて9つのこと書いていきます。

Youtube studio9

始めて一ヶ月のアクセス数など

studio9 channelを開設して始めて動画を投稿したのは2014/12/25。そこからおよそ1ヶ月で視聴回数は約5,000回、総視聴時間は約19,000分(316時間)。

1ヶ月で視聴者の方の方々の貴重な時間を316時間ぶんもいただいたわけです。

私も本格的に動画をやるのは殆ど初めてだったので、この1ヶ月であれこれ準備したり、考えたりした事をまとめてみようかと思います。

本日のコンテンツ

  • 動画用の機材についていろいろ(4つ)
  • 編集に関する事についていろいろ(2つ)
  • 運用に関する事についていろいろ(3つ)

まずは動画の機材に関することについて書いていこうと思います。ちなみに私の本業はカメラマン(スチル)で動画は趣味程度にちょっとやった事があったという感じです。

1.YouTube向きのカメラと不向きなカメラ

普通、カメラって撮る人がファインダーなり液晶画面を見て撮影するのですが、YouTubeはそうで無いのですよ!w 基本的にはすべて自撮り

その時困るのがピント合わせなんです。動画中のAF(オートフォーカス)性能がかなり重要。特に一眼レフで撮影する場合、ピントが合う位置はシビア(被写界深度が浅い)なのでピントを固定したまま撮影中に前後に体を動かすとピンぼけとなってしまいます。。

つまりYouTuberやるなら動画撮影中に自動でAFが動作するカメラが圧倒的に便利というわけ。

というわけで私は今のところEOS 7D MarkIIをメインに撮影しています。なぜなら、手持ちのカメラで動画中自動でAF(キヤノンの場合は動画サーボAF)してくれるカメラがこれだけだったから。。

メインで使っているEOS 5D MarkIIIはこれが出来ないので作品作りには向いていても、自撮りが必要なYouTubeには向いていません。

高速連写機をYouTube用に使うという謎な使い方をしています。。

キヤノンの一眼でYouTube動画をメインに作るなら、7DMk2ではなくEOS 70Dがコスパ的に良いですね。これも動画サーボAFが出来る機種。7DMk2と同じデュアルピクセルCMOS AF搭載機なのでオートフォーカスがヌルヌル動きます。後述するバリアングルモニターも付いています。

2.自撮りモニター 超大事!

これもカメラに関する事ですが、自撮りが出来るバリアングルモニターが搭載してあるかどうかが非常に大事。

コレが無いと撮影中、ちゃんと絵が撮れているかどうかなど全く分からなくなります。鏡を使って背面液晶を見える状態にするという荒技も無いわけでは無いですがあまり現実的では無いです。。

また、自撮り対応モニターといっても、最近出ているPEN E-PL7のようなカメラの下にモニターが反転するタイプはNG。なぜなら撮影中は三脚を使用するから。

YouTube動画用に使うなら、モニターが横か上に反転するタイプが良いです。

さっき紹介したEOS 70Dは横に開くタイプ。また、すでに型落ちですがちょっと前までYouTuber御用達だったSONYのNEX-5Rは上に反転するタイプ。NEX 5Rは撮影中に自動でAFが効くし、自撮りも出来る、大きなAPS-Cセンサー、なおかつお値段も控えめということで当時のYouTuberがこぞって使用した神機だったのです。

で、私の使っている7D Mk2は自撮りなんて軟派な撮影は想定されていないので(笑)、液晶モニタは動きません。。

そんなわけで、使用する場合はHDMI端子から外部モニターに出力します。。ムービー用の外部モニターはなかなかお高くて、私はハンファの7インチ液晶 HM-TLB7ADを使っています。これでも廉価版なのですが、3万円ほど。

外部モニターを固定するマジックハンドレビューの動画中で実際の撮影機材の様子を見れますが、なかなかゴツいシステムとなってしまいました。。^^;

将来本格的に動画撮影をする事を見据えて導入してみましたが、中古のNEX 5Rが買える値段なのでYouTubeメインでいいならカメラごと買った方がきっとお得です。

てか、中古のNEX-5Rがお得すぎるでしょ!ヤフオクで3万円あればレンズキットを落とせる幸せな時代です。

3.照明も大事

ただ動画を撮るだけなら家庭用のシーリングライトでも問題ないのですが、やっぱりクオリティが低い絵となってしまいます。見ている人もあまり観やすいとは思わないでしょう(一番重要なのは中身ですが)。

特に私の本業はカメラマンなので、動画とはいえあまりクオリティの低い画質の動画は出したくありませんし、将来的に動画を撮る仕事も考えなければならないので簡単な照明機材も導入しました。

写真用の照明に使っているのはストロボなので動画には使えなかったのです。

現在使っているのはYN-300というYONGUNOから出ているLEDライト。いわゆる中華製の廉価機材ではありますが、コスパはかなり良い感じ。クセはありますが使用感は上々です。レビュー動画もアップしています。気に入ったので同じのを2台使ってます。

照明は買うだけで無く、ライティングの技術が非常に重要ですがこの辺は静止画と同じ考え方が通用するのでなかなか楽しいです。また、露出も基本的には写真と同じ考え方なので写真の経験があるなら余裕です。

今上げている動画のライティングは軟らかすぎてちょっと眠い感じがしているのですが、次に挙げる動画あたりからはもうちょっとパリッとしたライティングのものを上げられるはず。現在編集中でございます。

4.音(マイク)の扱いがすごく難しい

写真には音は入りませんが、動画(特にYouTube)は撮影中の音声が必須です。ここもカメラの内蔵マイクを使えばとりあえずはいいのですが、無音時のノイズ(ホワイトノイズ)が入ったり、籠もった感じの音になるなど気になる点はたくさんあります。標準以上の音質を求めるならカメラに外部マイクを接続して使う事になります。

そして、この外部マイクはカメラとの相性もあったり、カタログには写真屋にはなじみが無い、"db"や”S/N比”、"インピーダンス"といった用語が出てきて選ぶのが大変。きっとデジイチ始めたばかりの人がレンズのカタログを読んだらこんな気持ちになるんだなぁなんてしみじみ思いました。。

初めはとりあえずのマイクとして、Panasonic VW-VMS10-K(7,000円くらい)を買ってみましたが、盛大にホワイトノイズが出てしまい失敗。。マイクアンプ(audio-technica AT-MA2)を導入したり、設定をもろもろ変えてみたりしましたが、結局押さえ込む事が出来ず。。

かくなる上は音声別録音も辞さない覚悟でリニアPCMレコーダーのTASCAM DR-40(17,000円くらい)を導入したところ、今までのノイズは嘘のように消えました。DR-40のレビュー動画は収録は済んでいるので編集待ちです。。こうご期待!

**追記**
TASCAM DR-40のレビュー動画もアップしています!

*現在DR-40 VERSION2が出ていますが、旧DR-40でもファームウェアのアップデート(無料)をするとVERSION2になりますよ。

特にキヤノンのEOSシステムはカメラ内蔵のマイクアンプが貧弱だったりと外部マイクとの相性にシビアな様子。どのレベルで満足するかにもよりますがプラグインパワー方式の安いマイクは避けた方が無難かも。買うならマイクにもお金を掛ける必要がありそうです。

マイクの件はいろいろ調べたのですが、Youtubeのレビュー動画を見る感じ、Panasonicのカメラの音声は安めのマイクを繋いでも非常にクリアな印象を受けました。特にGH-4とかすごいです。

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ということで、標準レベル以上のクオリティで撮影したいならある程度の出費も必要ですね。

 

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編集に関する事

写真は撮って出しが通用しますが、動画は通用しません。

知らない子供の運動会のビデオを1時間見せられるときの気持ちを考えれば分かるはず^^; 基本的に人に見せる動画は編集をしないと使い物になりません

5.編集は機材以上に重要

いままでの機材のポイントに関しては、少しでも高画質に撮りたいという自己満な面もあったりするのですが、編集は視聴者に与える影響が絶大なので、多くの人に観てもらいたいなら編集は必ずしなければなりません。

ブログのような文字媒体であれば、観る人は簡単に読み飛ばす事もできますが、動画は先が見えにくいし、飛ばす場合は視聴者にシークバーを動かしてもらうという苦痛を与えてしまいます。

なるべく無駄を削いで、でも詰め込みすぎて面白くならないようなテンポが大事。

私が現在使っているのはAdobe Premiere CC 2014。本業の関係でPhotoshopやらIllustratorを使う必要があり、Adobe CreativeCroud(月額4,980円)に加入しているので、プロツールのPremiereもタダで使えます。写真、動画、デザインなどいろいろやる人にとってはCreativeCroudは超お得なシステムです。

実は私、写真を始める前に学生時代に動画編集の経験はある程度あって(趣味程度ですが)、Premiereの操作感はなんとなく分かっていたので導入はスムーズでした。学生時代使って他のはPremiere Pro 6 だったかなぁ。

ただ、ここも動画編集の経験が無い人にとっては、ソフトの操作や用語、コーデックの基礎知識など少々ハードルは高め。初めはすこし勉強が必要です。

編集ソフトはMacの人ならPremiereでなくFinalcut Proを導入するのもありですね。Premiereより単体の導入コストは安いです。映像業界全体ではFinalcut Proのシェアもかなり大きいと思いますが、私の観測範囲では有名YouTuberはPremiere Proを使っている人が多い気がします。

Final Cut Pro
カテゴリ: ビデオ
現在の価格: ¥28,800

趣味程度ならここまでお金を掛けなくても、フリーのWindowsムービーメーカーやMacならiMovie(1,500円)など使っても良いかと思いますが、プロ向けツールと比べると後述する操作性や編集性能はかなり落ちます。

iMovie
カテゴリ: ビデオ
現在の価格: ¥1,500

ハードの性能に関しては4Kを扱ったり、極端なエフェクトを掛けない限りそれほど高スペックなものは必要ありません。ここ1~2年に出たcore i5以上を積んだPCならさほど困らないんじゃないかなぁと思います。写真よりは要求スペックは高めなのでRAW現像が辛いレベルのPCなら動画編集も辛いと思います。

6.基本はカット編集

編集の基本は収録した一本の動画をバツバツカットして繋げていくカット編集。動画の無音部分や”えー”とか”あー”といった不要な音もバシバシ切ってテンポを出しながら繋げていきます。

オーディオトラックの無音部分を目印にカットしていくYouTuberのジェットダイスケさんが提唱したジェットカットといわれる手法が便利。

(参考)YouTube動画編集のコツは「ジェットカット」

撮影した映像の尺が半分くらいに縮まります。内容は維持したまま、尺を縮める事ができれば、視聴者の拘束時間をそれだけ短くする事ができるのです。

動画編集はとにかく効率重視。ショートカットを使いながらゴリゴリ作業します。まだ5分くらいの尺で2時間くらいかかってしまうのでもう少し効率化させたいところ。

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編集は基本パソコンで行うので、パソコンが苦手。。という方にはなかなか辛いところがあるかもしれません。

ただ、最近は一般の方でも動画を気軽に扱える環境が整ってきたのでそんなに心配しなくてもいいかも。

 

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運営に関する事

ここからはブログ、studio9との比較となるので純粋にYoutube一本でやっている人とは考えが違うところがあるかも知れません。

ちなみにメインで運営しているstudio9は月間のPVが50万ほどとそこそこのアクセスがあります。こちらを前提に話を進めていきます。

7.動画を見る人はまだまだ少ない?

分かっちゃいましたが、まだまだ少ないかなと。キチンと統計を取ったわけで無くなんとなくの肌感覚です。もちろん私のアップしている動画のクオリティがまだ低いということもあるかも知れませんが。

少ないと言うのは私が想定している視聴者層に限った話でもあります。studio9の想定読者層は、一眼レフやミラーレスといった決して安くは無いカメラを買って、趣味として楽しめる層という20代後半以降の方々。実際のアクセス解析でも25歳~54歳の方からのアクセスが全体75%以上を占めます。

studio9 channelの視聴者層もだいたいこの層(studio9よりは少し高年齢側にシフトしている)

この年齢層の方々はアリーアダプター層(たぶんこの記事を読んでいる層)を除いてまだYouTubeで動画を見る事が一般的でないのではないかなぁと感じています(観る環境も含めて)。実際私もYouTubeやるぞ!と思う前はそんなにYouTubeで動画観なかったし。。

また、女性の視聴者の割合が圧倒的に少ないです^^; studio9 channelの女性視聴者はなんと全体の2%。。

先日、studio9の方に『こだわり派へ!一歩進んだカメラのレンズ清掃の方法。センサー清掃にも使えるよ!』という記事をアップしたのですが、これはその前にYouTubeにアップしていた動画のブログ版。

この記事はなかなかバズって、公開から3日くらいで15,000件くらいのアクセスがあったのですが、その中に貼り付けていた動画を見た人は600人くらい。

記事だけで内容が完結してしまっていたというのもあるかも知れませんが思ったよりも少ない感じです。

現状、Youtubeを良く見ているのはもっと若い層の人たちかなと。

とはいえ、これから動画コンテンツは徐々に一般的になっていくでしょうから早めに基盤を作っておくのは大事だと思っています。

8.1ヶ月で結果が出るはずは無い

これも上に関する事ですが、この1ヶ月でアップした動画は15件で視聴された回数は5,000回ほど。チャンネル登録者数は約200名。

この数字は、月間50万PVがあるstudio9にチャンネル登録用のリンクを貼ったり、記事にも一部の関連動画を挿入したりといった、かなり有利な条件における数字です。

有名YouTuberが一回の動画で数万単位の視聴回数を誇っているのと比べると、非常に少ない気もしますが、そんなもんかなと思っています。夢を見てはいけません。

現在のstudio9を始めた時、1日のブログへのアクセス数は30とか50でした。そこからコツコツと記事を増やし、信用を貯めて今のstudio9があります。特に個人でやるようなコンテンツは、よほど運が良いか、才能があるかしない限り、いきなりアクセス数を稼ぐことは出来ません。

今の人気Youtuberもその多くはYoutubeの黎明期からコツコツと実績を貯めてきた人が多いはず。個人のメディア運営は半年とか1年のスパンでじっくりとやっていくことが必要なのかなと思います。

よって、現在のYouTubeからの収益は1ヶ月でペットボトルのジュース数本分ですw 頑張って機材ぶんくらいはペイできるようになりたいですね^^;

9.動画のSEOはどうする?

ブログなどテキスト主体のコンテンツは、Google先生の技術でロボットでもその記事の質がある程度判別できるようになり、検索の結果に大きく影響します。

ブログ運営をする場合、記事の内容はニュースサイトやコピペサイトなど、「内容はそれほど濃くないけど速報性を大事にし、数も多く出す」フロー型のものと、studio9のような「速報性は無いけど、内容はしっかり書くよ!あと、更新頻度が少なくてごめんね^^;」といったストック型のものに分かれると考えています。

前者は速報性があり、数も出るので瞬発力がすごく、SNSとの親和性も高いので記事公開後のアクセスに命をかけます。記事内容は鮮度が命なので、生きるためには記事を書き続けることが大事。

一方、後者は公開後の瞬発力よりも、Googleにより良く評価してもらうために命を賭けます。とにかくコンテンツを重視してGoogleに記事を評価してもらえるように頑張るわけです。記事の鮮度はあまり関係ない内容が多いです。結果が出るのは遅いけど、もし書く事を止めても過去記事の安定したアクセスが望めます。

はたしてYouTubeにもこの考えが通用するのか?まだ実感は得られていません。

私は性格的にフロー型のコンテンツを発信するのは向いていないと思うので、ストック型で発信したいと考えているのですが、今のところ成功しているYouTuberはどちらかというとフロー型の人が多い様に感じます。

これはおそらくGoogleの動画解析技術がテキスト解析に比べて低いからかなと思っています。また、単純に動画よりもテキストの需要が多いから検索流入は少ないのかな?といった背景もありそう。

今後、動画需要やGoogleの動画解析技術が高まれば、検索流入はおのずと増えていくのかな?と今のところ考えているので、更新頻度よりは動画の質をなるべく重視したスタイルで動画を上げていこうかなと考えています。

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ということで、YouTubeを始めて1ヶ月くらい経って感じた事を9つほど書いてみました。

始めて1ヶ月のスーパービギナーな意見なので果たしてこれが合ってるのかどうかは分かりませんが、しばらくはこのスタンスで続けながら、少しずつ改善を図っていこうかと思います。

そんなわけで、studio9 channel へのチャンネル登録もお待ちしておりますよ!

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