プリンターの替えインクって高いですよね。。
私が写真用にメインで使っているのはEPSONのPX-7VというA3顔料プリンタなのですが、インクカートリッジが8本入ります。さらに、マットブラックとブルーインクは交換制なので、トータル9本。
カートリッジ1個あたり1,000円ちょっとするので、セットで買うと9,000円~10,000円位するんですよね。。^^;
アマゾンであり得ない値段。。
で、今回インクが残り少なくなってきたのでAmazonでインク買おうとしたら、9本セットのIC9CL66が不安になるくらい安いんです。なんと3,700円。
通常プリンタのインクはそれほど値下げされないのですが、通常価格の半額以下。
この価格帯で数社が販売していて、もっと安いのだと2,500円+送料 とかいう信じられない安さで売ってる。
あり得ない。
互換インクのたぐいかと思ったら商品説明欄に「純正インク」と書いてある。。
ただ、外箱はなくインク単体を9個あつめてメール便発送と。。
怪しい、怪しすぎる。
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でもAmazonの評価を見てみると、確かに封筒で送りつけられたという評価はあるものの、互換インクが入っていたとか発色が悪いというようなコメントはない。
心が揺れる。
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一応グーグル先生に「PX-7V インク 偽物」とかで聞いてもそれっぽいことは書いていないし。ヤフオクなら不安だけどアマゾンなら大丈夫でしょ?ということで人柱になる決意をしてポチってみました。
流石に2,500円のものは怖くて手が出せなかったので、評価の高そうなstonetokuhoというショップの3,700円+180円(送料)のものを買ってみました。
数日後、ポストに茶封筒が
確かに茶封筒だw 怪しいってもんじゃない。
宛名手書きだし。。
恐る恐る空けてみました。
あれ?見た目そっくりなんだけど?
本物??
その後確実に純正品であるカートリッジとよーーく比べてみたんですが、もう全く同じ。ラベルも同じだし、製造番号や製造場所(MADE IN INDONESIA)も入っている。カートリッジの中の構造も同じっぽい。
わざと凹凸が見えるようにライティングしてみましたが、ラベルの下の複雑な内部構造も同じ。左が確実に純正品(使用済み)、右が今回のカートリッジ。
カートリッジ回収してインクを充填し直したのか??とも思ったけど、はじめにはがす黄色いラベルも純正と同じで、「EPSON」の透かしも入ってる。カートリッジ本体やラベルに擦り傷などは見られない。。だいたい、需要の少ないPX-7Vのカートリッジをわざわざ回収する方がコスト掛りそうだし。
やっぱり本物なの??
ただ、一カ所だけ違うところを見つけました。それはICチップ。
やっぱり偽物じゃねーか!!
と言われそうですがそうでもないんです。確かに違うのだけどEPSON製っぽい気がする。
左が確実純正、右が今回のカートリッジ。上が半透明なんですよね。。ただ、チップにEPSONとロゴが入っていて、純正には右下に「L11」の刻印、今回のものは右下に「L6」の刻印。ただ単にチップのロットが違うだけな気もします。
拡大するとこんな感じ。
確かに、チップの配線などは違います。。純正の左上にある数字(「79」)もないし。ただ、一回取り外して付け直したような痕跡は見当たらないんです。
ロット違いでチップ形状違うのかな?ということで家にある純正カートリッジを見てみましたがすべて「L11」のチップが入ってました。数年前に買って使わずに残っているマットブラックも含めて。
ちなみに、今回のカートリッジは「L6」の他に「L7」「L4」など他のロットも含まれていたのですがチップの配線はほとんど同じです。
左からブルー(L7)、レッド(L6)、グロスオプティマイザ(L4)。ただ、チップの色は違う。。
実際にプリントしてみた
まだ純正かどうか確信をもてなかったので、実際にプリントしてみました。
ちょうどハガキプリントを大量にプリントする用事があり、今回そのプリント途中でインクが交換時期になっていたので、上記3色(ブルー、レッド、グロスオプティマイザ)を交換してプリントしてみました。
写真は残念ながらお見せできないのですが、緑の草原に2/3は快晴の青空、真ん中に人物といった写真。
とりあえずセットしてみましたが、難なく認識されて普通に印刷開始。
その後、ハガキサイズを20枚ほど印刷して、インク交換前の確実純正インクでプリントしたものと、今回のカートリッジを3本入れ替えてプリントした写真を見比べたのですが、
全く同じ(に見える)。
流石に20枚もプリントすれば、ライン中に古いインクは残っていないだろうと思うのですが、ブルーインクが効いてきそうな青空部分の色や階調は同じ(に見える)。レッドが効きそうな人物の肌のトーンも同じ(に見える)。グロスオプティマイザが効いてきそうな表面の光沢も同じ(に見える)。色評価用の蛍光灯の下で見比べています。
正直なところ、厳密なプリントの色評価が出来るほど自分の目には自身が無いのですが、少なくとも私の目には違いが分かりませんでした。。
で、結局本物なのか??
分かりませんでした(笑)
ICチップが怪しい気はしますが、たぶん本物なんじゃないかと思います。
PX-7Vという(普及モデル用のIC6CL50シリーズとかに比べて)需要が多いとは到底思えない写真専用機の交換インクをここまで本気でコピーするとは考えにくいんですよね。普通に考えれば、需要の多いIC6CL50シリーズを完全コピーした方が儲けが大きいでしょうけど、このシリーズの完全コピーは聞いたことがない(互換インクとして堂々と売ってる)。
おそらくは中国とか海外向けに製造(日本向けのICチップはL11?)されて、使用期限が迫ってきているものを箱なし(使用期限は外箱に書いてある)としてバラで売っているんじゃないかと。使用期限2年以上とは説明欄に書いてあったけど証拠がないのでそれは信用できないし。
(追記)ラベルが日本語なので海外向けではないだろ!という自分へのツッコミを入れておきます。。
ただ、インクとしての機能がきちんと発揮できていれば使用期限が迫っていたり、たとえ過ぎていてもたいした問題じゃないと個人的には思ってます。
最後まで怪しさ満点なので、積極的にオススメは出来ませんが、なんせ通常の半額以下とあり得ない安さなので、PX-7Vで良くプリントされる方は一度試してみても良いかも知れません。
純正と同じだった!とか、偽物じゃねーかバカヤロー!とか、自分のカートリッジは純正だけど「L11」じゃなかった!という情報もお待ちしております^^ もちろんご使用は自己責任で。。
今後も問題なさそうなら、ちょっと買いだめしておこうかなと思いますw